膝の捻挫 こんな症状に注意!
関節をひねってしまう・ねじってしまうことを捻挫と言います。
しかし、今回取り上げる膝の関節においては
“膝の捻挫”とはあまり表現されないという理由として
・捻挫で損傷してしまった組織によって
治療方法や後遺症のリスクなど重症度が大きく異なるため
・損傷する組織が多岐に及ぶため
“捻挫“という画一的な表現では捉えづらい
といったポイントが考えられています。
今回はそんな“膝の捻挫”について損傷する組織について
大まかな分類とその症状・対処法を中心に解説していきます。
●靭帯損傷・断裂
靭帯とは骨と骨を結ぶ強い線維でありバンドのような存在です。
膝を捻った際にこの靭帯がその線維の強度以上に引き伸ばされることで
損傷してしまう、あるいは断裂してしまうことが少なくありません。
靭帯損傷や靭帯断裂と一言で言っても
どの靭帯での損傷かさらに細分化され重症度も変わるのですが、
その中でも「前十字靭帯」という靭帯の損傷は
アスリートだけでなく学生スポーツレベルでも
手術対応まで必要とされることがほとんどであり
“膝の捻挫”の中で最も注意が必要な損傷と言えます。
●半月板損傷・断裂
半月板とは太ももとすねの骨の間・関節の間に存在する
軟骨組織といって緩衝材・接着材のような存在です。
これが膝を捻った際に裂けるようにねじ切れてしまうことがあります。
半月板は内側・外側にそれぞれ存在しており、
さらに損傷・断裂にも数多くのパターンが報告されています。
先に述べた前十字靭帯よりは手術対応のリスクは低いものの
やはり学生スポーツレベルでも手術を迫られるケースもあり、
こちらも注意すべき“膝の捻挫”の代表的損傷の一つです。
●剥離骨折、骨挫傷
膝を捻ってしまった際には骨がダメージを受けることもあります。
上記でも解説した靭帯が損傷せずに靭帯がくっついている
骨を引きはがしてしまう状態が剥離骨折(裂離骨折)です。
剥離骨折のような骨折はしていなくても
骨の内部では内出血を引き起こしていて
骨にダメージのある状態が骨挫傷という障害です。
骨折や骨のダメージと聞くと重症というイメージが持つかもしれませんが、
全てのケースで手術対応が必要ということではなく
前十字靭帯や半月板の損傷と比べれば
比較的早期に改善することもあり得ます。
リスクの高い症状は?
上記の障害それぞれで特有な症状や痛みのポイントもあるのですが、
逆説的に共通するリスクの高い症状も存在します。
①左右と見比べて明らかに腫れている、プニプニとしている
②膝を完全に伸ばす、完全に曲げることが全然できない
③体重をかけると痛みが強くまともには歩けない、もしくは足を着けない
以上の3つの症状が明らかに生じているのであれば
明確な・危険な損傷が発生している可能性が非常に高いです。
その場合には必ず早期に医療機関を受診することをお勧めします。
膝の捻挫のまとめ
難しいのは上記に述べた症状が軽度の場合で
診断や治療方法が曖昧になってしまうケースです。
手術対応をされた場合にはプロトコルと言って
その後にどのように治療計画を進めていくかは
それぞれの障害でおおむね確立されています。
しかし、手術をしない場合の治療方法には
医療機関でかなりばらつきがあることは否めません。
・まずはギプスなどのしっかりとした固定で
腫れや痛みなどの炎症症状を早期に落ち着かせること。
・炎症が落ち着いてきたならとにかく早い時期から
動く範囲を拡大させたり筋力を改善させるような
リハビリテーションを開始すること。
この二点は絶対的に押さえるポイントであり、
かしわだ接骨院では最重要視して対応しております。
膝の捻挫・ケガのことでしたら
損傷初期の応急対応でも手術後のリハビリ対応でも
幅広く受け付けて対応を行っております。
お困り事がありましたら些細な事でもお気軽にご相談ください。
最後までご覧いただいてありがとうございました。