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オスグッドで「2・3か月以上痛い」は要注意!

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2022.04.22 | カテゴリー: 膝の障害

オスグッド病 成長痛

 

まずはじめに、正式名称である

”オスグッド・シュラッター病”とは

お皿の下にあるすねの骨のでっぱり部分

(医学的に正しくは”脛骨粗面”と言います)の障害です。

身長がまだ伸びている子供のころにしか起こりません。

 

サッカーやバスケットなどスポーツをしている

小学校高学年~中学生くらいのお子さんで発生率が高く、

高校生以降に発生することはほとんどありません。

 

なぜ子供にしか起こらない障害なのか?

それは子供の身体は大人をただ単に小さくしただけではなく、

大人の身体では完全な骨である箇所が、

子供の頃には身体が成長するために一部軟骨として存在し

縦や横方向に成長する能力を備えているのです。

 

特に身体の手足の長さに携わる重要な箇所を”成長軟骨板”といいます。

この部分は完全な骨ではありませんので

大人と同じようにスポーツによって

強い負担がかかると壊れてしまいやすいのです。

そして成長に伴い高校生~20才位で軟骨が骨に完全に変化すれば

成長軟骨板の症状は絶対に起こりません。

これが子供の頃にしか発生しない理由です。

 

膝周辺の骨(太ももの骨=大腿骨、すねの骨=脛骨)は

脚の長さの成長に70%も関わる部分とされていて、

さらにスポーツなどでよく使うことになる

太もも前面にある大きな筋肉(大腿四頭筋)が

お皿を通過してくっつく場所が”脛骨粗面”に当たります。

 

このような背景からオスグッド病が発生する”脛骨粗面”は

全身の中でも成長軟骨板に負担がかかりやすい部分と言えます。

 

オスグッドの症状について

骨になりきれていない成長軟骨板という組織的に弱い箇所に、

スポーツなどの負担が筋肉を通じてかかることで

脛骨粗面には剝がれるような力が加わり続けます。

それが許容量を超えるとまずは痛みを引き出します。

 

それでもスポーツを制限せず、無理を続けた場合には

スポーツ中・スポーツ後だけでなく日常生活でも痛みを伴うようになり、

痛みのために膝が曲げられない状態まで悪化することもあります。

 

オスグット病は問題となっている軟骨部分が骨に変化してくれば、

つまり成長にしたがって大人の成熟した骨になれば

どんなに症状が強いお子さんでも原則として収まります。

 

しかしオスグット病の症状が長く続いていると、

もちろんスポーツなどの負荷がかかり続けていますから、

脛骨粗面がどんどん引きはがされてしまい、

骨のでっぱりが徐々に大きくなっていく事があります。

 

これをレントゲンやエコー検査機で観察してみると

おおもとの脛骨から脛骨粗面部の骨が完全に離れてきてしまい

まさに骨折のような状態まで進行してしまう事があります。

ここまで進行してしまうと、

骨が剝がれた状態で浮いたままになってしまうこともあり、

成長が完了し、大人になった時にも

「何かと痛みやすい…」「膝の力が弱くなった…」

といった後遺症につながることも指摘されています。

 

「2・3か月も痛い・・・」は危険

オスグッド病の対応する上で

上記のような脛骨粗面がどの程度まではがれているか

といった重症度の判断が何より重要となります。

 

オスグッド病と一言で説明されていても

この重症度によって対応方法は

全く別の方法でなければいけないからです。

 

整体や整骨院に通院しているお子さんの中にも

なんとなく施術をすると痛みが落ち着くからと

2か月・3か月と痛みがある中で

スポーツを続けている場合には

重症化してしまっているケースが相当数隠れています。

もちろん後遺症につながるリスクも増えてきてしまいます。

 

オスグット病の発症には成長のスピードや身体の使い方なども要因となりますが、

安静(短ければ2週間・長くても6週間)をとれれば必ず症状は落ち着きます。

 

かしわだ接骨院では

この期間も完全に動いてはダメということではなく

柔軟性や筋力の改善といったリハビリや

負担のかからないような動きをマスターすることで

再発予防にも努めています。

 

軽症でとどまっている状態のお子さんに関しては

痛みを和らげスポーツを続けながら、

リハビリといった対応も可能です。

 

成長痛やオスグット・シュラッター病・膝の痛みの事で

お悩みでしたら些細なことでもお気軽にご相談ください。

最後までご覧いただいてありがとうございました。