突き指
突き指

突き指ってどういうケガ?
”突き指”についての説明として
『ボールや物で指をついて指先に大きな力が加わることによって起こる
指のけがの総称として広く一般的に用いられます』
と日本整形外科学会のホームページには記載されてありました。
これをもう少しかみ砕いて解説すると”突き指”は
指に力がかかった指のケガ全般のことを広く呼称していて
損傷部位や損傷程度・重症度は何一つ現していません。
この理論でいくと骨折も脱臼も全て“突き指”に含まれてしまいます。
したがって、まっとうな医療機関であれば
“突き指”という表現は基本的には使用しないと思います。
現にかしわだ接骨院でも指のケガはたくさん見ていますが
”突き指”という説明を用いることは基本的にはありません。
“突き指”という名称に注意!
「これは突き指かな…」
と指のケガをすると真っ先に頭に浮かぶかもしれませんが、
その中には重大な障害が起こっていることも少なくありません。
突き指という言葉が独り歩きをしていて
非常に一般的な言葉として用いられているので、
あたかも突き指は全て軽症のように感じるかもしれませんが
そんなことは決してありません。
突き指損傷で大切なことは
どこを痛めているのか?
どの程度痛めているのか?
つまり損傷組織と損傷度合いを適切に判断することです。
突き指と言われるケガの中には
骨折も含まれますし、脱臼といって関節が外れてしまうこともあります。
靭帯や腱の断裂が発生しやすい部位でもあります。
このようなレベルの損傷だった場合には
回復までに月単位での期間を要することもありますし
対応方法如何によっては後遺症のリスクも出てきます。
突き指が軽傷だとはとても言えません。
突き指の際に危険な症状は?
重症な突き指かを判断するうえで
リスクの高い症状というものが存在します。
①明らかな腫れ・内出血が生じている
②指の動かせる範囲がすごく落ちている
③指が曲がったまま・伸びたまま動かせない
この3つの症状はすべて合併することもあり得ますが
その中の1つだけの症状だったとしても、
重症度は間違いなく高いので
骨折・脱臼・靭帯断裂や腱断裂といった
後遺症のリスクもはらむ障害の可能性があります。
「たかが突き指」とは思わずに
是非早期から医療機関にかかるようにして下さい。
突き指の応急対応・注意点
指の骨折や脱臼の際にズレてしまった骨を戻す操作を
素手で行うことがあります(医学的には徒手整復と言います)。
この操作が歪曲して広まっているのか
「突き指はとにかく引っ張るといいんだ!」
と都市伝説的に自己判断で行う方がいるのですが
このような対応は絶対に辞めてください。
特に他人に行って悪化した場合には責任問題にも
問われる可能性があり非常に危険です。
突き指直後であればアイシングもいいと思いますし、
包帯やバンテージがもしもあれば
ケガをした指と隣り合う指を軽く止めてあげるだけで
応急処置としては十分かと思います。
テーピングは様々な悪化リスクがあり
応急対応としては全くオススメできません。
かしわだ接骨院の突き指対応
突き指といわれる指のケガ全般に言えることは
・初期にしっかりと固定をすること
・できるかぎり早期からリハビリを行うこと
この二点に集約されます。
相反するようなポイントに感じるかもしれませんが
症状や時期を見極めて適切に対処が行えると
ぶり返しや再発などを起こさずに
素早い回復に導くことが可能です。
逆にこの時期を間違えて対処をしてしまうと
回復までの期間が通常の2倍・3倍と
長くなってしまうリスクもあり非常に重要なポイントです。
突き指など指のケガのことでお悩みでしたら
些細なことでもお気軽にご相談ください。
最後までご覧いただいてありがとうございました。