その足の甲の腫れ… 下駄骨折かも
足を捻ってしまうと
大抵の場合は足首を痛めてしまうことが多いのですが、
同じような力が加わってケガをした際に
足の甲を痛めてしまうことも少なくありません。
その時に最も起こりやすいケガが
下駄骨折という骨折の一つです。
今回はそんな下駄骨折について解説していきます。
なんで下駄骨折って呼ぶの?
下駄骨折は
足の甲に存在する外側(小指側)の骨
(医学的に正しくは第5中足骨の根元)
が折れてしまった際に使用される通称です。
もちろん日本でしか使用されません。
日本では下駄を履いていて足を捻った際に、
この骨折の発生が多かったことから
古くからこの名前がつけられているようです。
ちょうど鼻緒の外側が触れる部分になるので、
足を捻った時に下駄骨折の発生するポイントが支点となり
骨折しやすいということが要因としてあるのかもしれません。
下駄骨折の注意点
下駄骨折は子供から大人まで
幅広い年代で起こりやすい骨折です。
さらに子供の頃には下駄骨折が発生する部分に
成長途中で骨が二分される時期が
ごく短期間存在することもあり
(医学的にはイズリム病と呼ばれる障害)
下駄骨折なのかイズリム病なのか
この判断も重要となります。
ちなみにスポーツ活動による
靴やスパイクの突き上げによって
下駄骨折の近くで疲労骨折が発生することもあり、
こちらとの判断もまた同様に重要です。
下駄骨折の経過
下駄骨折は一般的に経過の良い骨折です。
手術が必要となる事はほとんどありません。
ケガした直後は痛くて歩くのが大変なこともありますが、
適切な処置が行われれば
当日・遅くとも数日後には
問題なく歩くことが可能です。
やや専門的な話になりますが、
歩いて体重をかけることで
骨折部への悪影響を及ぼすリスクも少ないため、
体重をかけながら・歩きながら対応が可能なことも
筋力が衰えてしまったり
足が固まってきてしまったり
といった問題が起こりづらく
治りの良さに繋がっていると考えられます。
逆に言えば下駄骨折と診断された方で
・松葉杖で体重をかけてはダメと言われた
・固定されても痛くていつまでも歩けない
・腫れや痛みがずっと続いている
といった方は対応方法の再検討が必要かもしれません。
下駄骨折の対処法
かしわだ接骨院では下駄骨折の初期対応として
ギプスあるいは足の甲を部分的に覆う固定処置を行い、
まずは炎症を抑え痛みを取り除くことを
第一優先として対応しています。
松葉杖は原則として使用せず
体重をかけることで回復(骨癒合)を図ります。
下駄骨折をされて来院時には足を引きずっていた方の多くが
当院で固定処置をした後にはすたすた歩いて帰宅されています。
下駄骨折の重症度にもよりますが
早ければ2週間後には固い固定具は外し、
包帯程度の簡単な固定で過ごすことができます。
さらに日数を重ね骨の癒合状態の進行が確認でき、
筋力や動きなどが骨折する前の状態まで改善できれば
6週間~8週間で通院を終了できるケースがほとんどです。
下駄骨折のまとめ
骨折ということ障害名を聞くと
ケガした直後は不安を感じられるかと思いますが、
下駄骨折は足の全骨折の中でも
回復が良好な箇所の一つです。
どの骨折でも共通のポイントですが
適切な初期対応が何より重要で、
これが不十分なケースでは
数週間~数カ月といった期間で
施術期間が延びてしまう事もあります。
足の甲の捻挫や腫れ・下駄骨折のことでお悩みでしたら、
些細なことでもお気軽にご相談ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。