マレットフィンガー 手術は必要?
“マレットフィンガー”という
指の第一関節が曲がったままで
伸ばせなくなってしまう
手指のケガがあります。
マレットフィンガーは後遺症につながりやすく
手術を勧められることも多い障害ですが
初期対応から適切な対応が行われれば
ほとんどのケースで手術を
回避することが可能と考えています。
そんなマレットフィンガーについて
今回は詳細に解説していきます。
そもそもマレットフィンガーとは
”マレットフィンガー”とは
上記でも簡単にお伝えした通り
指の第一関節(医学的に正しくはDIP関節といいます)が
曲がったまま伸ばせなくなってしまう手指のケガです。
その原因としては
指を伸ばす腱が切れてしまうケースである
”腱性”マレットフィンガーと
腱がくっつく骨が折れてしまうことで起こる
”骨性”マレットフィンガーに
大きく分類されます。
年齢としては子供から成人・高齢の方まで幅広く発生し、
多くは球技などによる突き指外力で発生することが多いです。
ただ、腱性マレットフィンガーについては年齢による影響も大きく
「タオルに指が引っかかった」など
それほど強くない外力でも発生することもあります。
どんな時に手術を勧められるか
ざっくりとした説明にはなりますが
腱性マレットフィンガータイプには
手術した場合・手術をしなかった場合と
最終的な治療成績が変わらないという
大規模調査での報告があり、
多くは手術が必要ないのではないかと言われています。
骨性マレットフィンガータイプについては
骨折した部分が大きいために
亜脱臼といって関節からズレてしまう状態を
合併して起こっているケースには
手術対応が勧められることが多いようです。
この指針だけではなく受診した病院のキャパシティ
(手術を自院で行えるか否かなど)によっても
対応方法・説明が変わることはもちろんあり得ます。
手術をしない対応で大切なこと
病院や整形外科での方法としてよくあるのが
患者さんご自身が着け外しできるタイプの装具を
初期対応の時点から行うケースですが、
多くの場合これは適切とは言えません
これらの装具の多くが
第一関節がまっすぐで固定されているのですが、
曲がってしまった第一関節はまっすぐでは不十分で
当初は反らすように固定することが重要です。
さらにご自身で着け外しをする際に
どうしても指が曲がってしまうことで
上手く組織が安定しないリスクも考えられます。
また手術が勧められるような
骨折に亜脱臼を合併しているケースでも
折れた骨と骨とを近づける処置を行い
その上で指のポジションを適切にコントロールした
取り外しのできない固定を一定期間行うことで、
手術を必要とせずとも十分に改善するケースがほとんどです。
まず第一に重要なことはこのような対応を
ケガをしてできるだけ早期から始めることです。
ケガをしてしばらく放置してしまったケースや
他院での対応不良で時間が経ってしまったケースでは
ケガをしてから概ね2週間以上経過していると
このような適切な対応を行ったとしても
改善することが徐々に難しくなっていきます。
マレットフィンガーのまとめ
マレットフィンガーに対しては
手術した場合、手術しなかった場合でも
後遺症を防ぐために長期の固定は必須です。
それならば手術をせずとも改善できるメリットは
特に大きいものと考えております。
かしわだ接骨院では
最新式のエコー検査機器を活用したり
提携する医療機関での検査も併用し
どんなタイプのマレットフィンガーかについて
詳細な判断を行った上で、
原則全例を保存療法で対応しております。
上記の項目でも解説した通り
・初回から自分で取り外し可能な装具だった
・固定されたものの痛くて装着しているのが辛い
・絶対に手術しか対応方法はないと言われた
このようなケースでは特に助けになれるかと思いますので、
是非一度ご相談いただければ幸いです。
マレットフィンガーのことでお悩みでしたら
些細なことでも構いませんのでお気軽にご相談ください。
最後までご覧いただいてありがとうございました。