かかとの痛みの原因ほとんどコレ 足底腱膜炎
ヒトが歩くときに当然のことながら足を衝きます。
その際に一番はじめに地面に接触する部分は
多くの方の場合かかとになります。
かかとは歩く際の衝撃吸収に関わるとされており、
また地面をけり出すときにも力がかかる特性から
足の中でも痛みを起こしやすい部位の一つです。
そんなかかと(足の裏)の痛みの原因として
ほとんどと言えるのが”足底腱膜炎”という障害です。
足底腱膜炎は長距離ランナーをはじめとした
スポーツによる障害としてもよく発生するのですが、
日常生活を過ごすだけでも負担の蓄積で起こることもあります。
アメリカの統計では人口の10人に1人は経験するとされており、
頻度が高く様々な研究がなされている障害です。
原則として半年から一年くらい経過すれば
大多数が改善する障害とは言われているのですが、
放っておいてもいいというわけではありません。
今回はその理由と対処法について解説していきます。
足底腱膜炎とは
足底腱膜炎は足の裏を支える筋肉がくっつく
かかとの骨の部分(医学的に正しくは付着部と言います)に
負担がかかり痛みを引き起こします。
症状としては長時間歩くと痛くなってくるケースと
逆に寝起きや立ち上がりの一歩目に痛みを感じ
歩き続けると徐々に軽減してくるケースが存在します。
足底腱膜炎はどういった障害かというと
年齢や負担の蓄積で発生する”変性疾患”の一つとされ
年配の女性の膝などで多くみられる
膝が曲がってきてしまう・O脚になってきてしまう
”変形性関節症”という障害と同じようなくくりで
考えられることが多くなっています。
したがって足底腱膜炎は
スポーツでの強い負荷で生じるケースもあるのですが、
日常生活を中心とした軽度の負荷で起こることも多く
年齢が高い程発症リスクが高まる
という特徴が重要なポイントです。
変性といわれる障害は
元々の純正な綺麗な組織ではなく
日々の生活での負担が長い年月を重ね
微細な損傷と修復を繰り返すことによって
不純物の多く含まれた組織に置き換わってしまい
組織は弱くなってしまったり
痛みを感じやすくなったり
という状態に変化することを言います。
足底腱膜炎の注意点
変性疾患である足底腱膜炎の対処法として
痛みが治まればもう心配はないとは言い切れません。
変性が進行してしまった足底腱膜では
再発を起こすリスクが増えてしまうことや
ジャンプや走り出す際に必要とされる
バネの役割の機能低下が指摘されています。
歩きすぎたり・新しい慣れない靴で歩いた時に
かかとや足の裏に痛みが出たとしても
一日寝たら落ち着いてしまうくらいでしたら
原則として大きな心配はいりません。
そうではなく、かかとや足の裏の痛みが
1週間・2週間にわたって続いているケースでしたら
該当の足底腱膜炎の危険性を考え
何かしら対処法をすることが必要と考えた方が賢明です。
変性疾患は総じて進行性と言えます。
したがって長期化すればするほど重症化しています。
痛みはとれずらく、再発しやすくなりますし
変性してしまった足底腱膜は
元通りの綺麗な組織に回復することは
残念ながら難しいとされています。
なので足底腱膜炎の症状が出始めたのであれば
早期からの対応を始めるということが
その後の状態にも非常に重要になってくるのです。
足底腱膜炎の対処法
様々な研究がなされている足底腱膜炎ですが、
その発症には多種多様な要因が関わる
”多因子疾患”と言われています。
足底腱膜炎という障害に関しては同じでも
有効な対処法は人によって異なることも考えられます。
かしわだ接骨院では
インソール療法やテーピング療法を基盤として対応していますが、
足首周囲のストレッチ・足首周囲のエクササイズや
体重のかけ方・身体の使い方まで
重症度や生活環境に合わせて幅広く対応しています。
人間が生きるうえで歩くこと・体重をかけ支えること
ということは絶対に避けられませんので、
かかとに負担がかかりやすいことが
足底腱膜炎になる方が多いことの理由に挙げられます。
また、その刺激を完全に止めるということは困難で
どんな対処法でも即時的に痛みを完全にとりきる
ということはなかなか難しいとされています。
しかし、上記のように足底腱膜炎の要因となる
多種多様な要素を把握し一つ一つに対処することで
多くの方の足底腱膜炎症状を
着実ですが高確率で改善に導くことができます。
足底腱膜炎をはじめとしたかかとや足の裏の痛みでお悩みの方は
些細なことでもお気軽にご相談ください。
最後までご覧いただいてありがとうございました。