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手の甲の腫れ ボクサー骨折かも・・・

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2022.09.06 | カテゴリー: 手・指の障害

“ボクサー骨折”という

印象的な名称が示す通り

壁や物を殴ってしまうことで

発生することが多いということから

この名称がつけられています。

 

今回はこのボクサー骨折について

対処法と注意点について解説していきます。

ボクサー骨折

ボクサー骨折ってどんな骨折?

身体の色々な部位で骨折は起こりますが、

名前がついている骨折というのは

それだけ研究されていたり発表されていることが多く

総じて頻度の高い骨折ということを表しています。

 

ボクサー(パンチ)骨折もその代表的な一つで、

手で発生する頻度の高い骨折で、

正式な名称を第5中手骨頚部骨折と言います。

 

第5中手骨頚部がどこかといいますと

写真で示す拳の赤丸の部分です。

第5中手骨頚部骨折

 

指の骨は指の又で分かれている先だけではなくて、

手の甲にもそれぞれの指に対して延長するように

中手骨という骨が存在しています。

第5という表現は、

医学的には親指を第1・人差し指を第2…

という具合に親指から順番に数えていく決まりがあり、

第5中手骨は小指の延長にある中手骨の事です。

拳のでっぱり(頭部と言います)の下で

少しくびれている部分の事を頚部と表現されます。

 

 

この部分に強い外力がかかってしまう動作が

まさにパンチがぶつかった瞬間なので、

ボクサー骨折といった名称がつけられています。

 

ちなみに本職のボクサーの方はこの部分で折れることはまずなく、

素人のパンチだと小指側を当ててしまう事が多いようです。

なので、ボクシングの練習や試合で骨折ということよりも

喧嘩だったり、酔っぱらって物を殴ってしまったりして

ボクサー骨折してしまったというケースが多いです。

 

転倒した際にこの場所をぶつけてしまって折れることもありますが、

実際に私が携わってきた患者さんたちでも

パンチで骨折してしまった方が大多数と記憶しています。

ボクサー骨折の対処法は?

ボクサー骨折では

骨がかなり曲がってしまう事が大半で

一般的な整形外科での対処法として

手術を勧められることも多いです。

手術をしないで骨を戻しても

また骨が曲がってきてしまう・ズレてきてしまう事を

懸念しての対処方法となります。

 

一方で骨がある程度曲がっていても

小指の動きにとってあまり支障にならないから

手術はしなくても大丈夫という意見もありますが、

ボクサー骨折の際に小指の指先が親指の方向に

捻じれて折れてしまっている事がほとんどです。

 

曲がってしまってプラス捻じれてしまっていると

指の使用はかなり困難になってしまいます。

当院のボクサー骨折への取り組み

かしわだ接骨院の施術方針としましては

ボクサー骨折も他の骨折と同様に折れ方を理解して

徒手整復(骨のズレを戻す操作)を行って

ズレないように支点を作った固定をすることで

ほぼ全てのボクサー骨折では手術を必要とせずに

折れる前と同じような骨の形状で

修復させることが可能であると考えています。

 

 

そして指が絡んでくるケガ・固定の場合には、

特に関節が固まらないように注意しなくてはいけません。

ボクサー骨折でも超早期からリハビリを始めていきます。

 

骨折をしてから一カ月もすればテーピング程度の簡単な固定に変更し、

日常生活はほとんど不具合なく過ごすことができるようになるのが

目標となり一般的な経過となります。

 

ボクサー骨折はほぼ全てのケースで

徒手整復(骨のズレを戻す操作)が必要ですが、

骨折をした直後から身体は骨が曲がった状態でも

回復しようとする反応を続けていきますので、

骨折部はどんどん固まってきて折れた場所の

徒手整復は行いづらくなってしまいます。

 

したがって、ボクサー骨折をされてから

なんとか徒手整復で対応可能であるのは

せいぜい2週間までかと考えております。

できる限り受傷初期からの対応が重要です。

 

ボクサー骨折の事でお悩みでしたら

初期対応のことでもリハビリのことでも

なんでもお気軽にご相談ください。

最後までご覧いただいてありがとうございました。