ばね指を手術せず改善するためには
ばね指(弾発指)という言葉を
聞いたことがあるという方も
いらっしゃるかと思います。
指に起こる障害の中でも頻度が多く
ご自身や身近な方などで
お困りの方も少なくないかと思います。
今回はそんなばね指について
手術や注射をせずにでも
改善させる対処法について
解説していきたいと思います。
そもそもばね指とはどういう障害か
ばね指は指に発生する腱鞘炎の一種で
指が曲げたまま伸ばしづらくなり、
なんとか伸ばした際には
ばねのようにひっかかりが抜けるような
特有の感覚がすることから
このような名称で呼ばれているようです。
腱鞘炎ですので基本的には
スポーツや仕事・家事などで
手先仕事が多く、指の負担がかかりすぎて
しまったことが要因となりますが、
糖尿病などの代謝性の病気や
ホルモンバランスなどにも関連性があることは
1つ注意が必要なポイントです。
ばね指は年齢も大きく関係し、
中高年以降から発症のリスクが高まります。
若い頃よりも代謝が低下し、
腱や腱鞘といった組織の回復力が低下することも
関連しているようです。
また、男性よりも女性に多いことも報告されています。
腱鞘炎は身体の様々な部位でも発生しますが、
細かい作業を頻繁に行うことが要求される
指や手首に関連した腱鞘炎が圧倒的に多く、
ばね指もその代表的な障害と言えます。
ばね指の症状と一般的な流れ
ばね指と言っても
少しひっかかるかな
伸ばしづらいかな
という位の軽傷の状態であれば、
数日で良くなってしまうケースもあります。
しかし、数週間・数カ月に渡って
ばね指が続いている場合には
そう簡単にはいきません。
というのも
ばね指は進行性の障害で、
・曲がってしまったまま伸ばしづらい
・伸ばす際に強い痛みを伴うようになる
・指が曲がったまま固まってしまう
というように状態が悪化していきます。
基本的にはばね指は正しい対処がなされれば
ほとんどのケースで改善がみられるのですが、
重症度が高い程に改善までの時間がかかります。
そして、そういった正しい対処法をされても
あまり改善が見られない場合には
注射をうつ・手術をするということが
選択肢としてあがってきます。
ばね指に対する注射や手術は
比較的簡易的に行われるもので、
短時間ですぐに行うことができるものなのですが、
「できることならやりたくない…」
という方も当然ながらいらっしゃると思います。
そんな方のためにも
ばね指の正しい理解と対処法が必要です。
正しい対処法とは
まずばご自身でも是非行っていただきたいことは
特に曲がったままになってきてしまう
指の第二関節(医学的に正しくはPIP関節と言います)を
伸ばすようストレッチを続けることです。
指の構造上、しっかりと伸びなければ
しっかりと曲げることはできません。
指が正しく使えるためにも、重症化を防ぐためにも
ご自分でも簡単に行える指を伸ばすストレッチは
必ず取り入れていただきたいのです。
もう一つは朝方のばね指を防ぐことです。
寝ている時・脱力している時というのは
指は軽く曲がった状態になります。
その時間が長く続くことで自然とばね指を起こし
朝起きたら指が曲がったままになってしまっている。
というケースは多いのです。
かしわだ接骨院では
このような指サック型の固定具も作成しています。
指の第二関節だけが曲がらないようになっており、
これを着けていればばね指は起こりません。
着脱も簡単に行える点もメリットです。
軽症例の方ではテーピングを使用することで
簡易的に代用することも可能です。
とにかくばね指が起こる回数を減らすことは非常に重要で、
・伸ばせなくなってしまう
・伸ばすときに痛みがある
という刺激が炎症を引き起こし、
ばね指の重症化が進行しやすいのです。
ばね指の対処法のまとめ
かしわだ接骨院では
上記の対処法に加えて
スムーズに指が動かせるようになるために
手技療法であったりエクササイズであったりを
組み合わせて施術に当たっています。
原則として進行度・重症度が高く
ばね指が発症してからの時間が長いケースでも
上記の対処方法が正しく行われれば
ほとんどのケースで改善は可能です。
しかし、重症であれば重症であるほど
改善には時間がかかることが多いため
早期の受診あるいは上記のストレッチなど
ご自身でもできることを行っていただくことが
改善までの期間短縮につながります。
ばね指でお悩みの方に
少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。