親指の突き指は気を付けて!
突き指は老若男女・様々な年代の方でも
一度は経験したことがあるような
ごくごく一般的なケガかと思います。
どの指でも突き指をしてしまう危険性はありますが、
その中でも親指の突き指の場合には
他の4本の指と同じように考えて、
「よくある突き指だろう」「たかが突き指でしょ」
と感じたとしても特別な注意が必要です。
今回は親指の突き指の危険性について
理由やその対処法について解説していきます。
親指の役割について
親指は他の4本の指とは根本的に役割が違います。
他の4本の指はほとんどが曲げ伸ばしをする役割しかなく、
また同じような役割を持つために1本の指がダメになったとしても
他の指で代償することが比較的容易であると言えます。
しかし、親指にそれはあてはまりません。
曲げ伸ばしだけではなく横方向の動きが大きいので
親指単独で幅広い動きが可能となります。
この親指特有の動きがあるからこそ
小さなものをつまんだり
大きなものをつかんだり
などといった日常当たり前のように行う
様々な手の操作が可能となります。
親指を突き指してしまうことで
動かしづらい・力が入らない
といった症状が出てしまうと
このような日常での当たり前の動作が
上手く行えなくなるケースが多く、
その他の指と比べても支障が大きいのです。
親指のこの部分の突き指に要注意!
そんな親指の突き指の中でも
付け根部分の関節(医学的に正しくはMP関節と言います)
この部分では特に注意が必要です。
※写真の赤丸部分です
この関節部分での突き指・靭帯損傷は
ケガをしてから時間が経過しても
しっかりと物をつかめない・
握力が入りきらないなどといった
問題になってしまうケースがあり、
手術で対応になることもある場所です。
その理由について簡潔に説明すると
・MP関節の靭帯が完全に切れてしまう
・切れてしまった靭帯の端と端の間に
近くに存在する筋肉が挟まりこんでしまう
・靭帯の端と端は離れたままになってしまう
・靭帯はくっついて修復することができず
MP関節はずっと不安定なままになってしまう
このようなケースが指摘されています。
こうなってしまった親指は
強く握る、強く掴む
など思い切り力を入れることが
できなくなってしまうのです。
専門的な話になりますがこの障害を
”ステナー損傷”といい厄介な状態です。
危険性の認識が大切!
親指を突き指してしまった。
付け根の部分が明らかに腫れている…
親指がまともに動かせない…
この時点で前途した後遺症リスクの高い
ステナー損傷の可能性は十分ありえます。
しかし、
靭帯が完全には切れていない場合や
突き指してから余り日が経っていない
損傷したての状態であれば
手術を必要とせずとも
問題なく回復される方も多くいます。
大事なことはステナー損傷が起こる場所を
頭の片隅にでも留めていただいて
親指の付け根を痛めた突き指であれば
できるだけ早期に医療機関を受診していただくことが
後遺症や手術といった経過にならないためにも
最も大切なことと考えています。
かしわだ接骨院の取り組み
かしわだ接骨院では
最新式のエコー検査機器も活用して
靭帯損傷の程度についての
チェックを必ず行っております。
その上で初期固定からリハビリ全般、
重症度によっては医療機関の紹介が
スムーズに行えるよう体制を整えております。
親指の突き指・特に付け根部分にあるMP関節での突き指であれば
できるだけ早期の受診・ご相談をお勧めしております。
お困りの際には些細なことでもお気軽にご相談ください。
最後までご覧いただいてありがとうございました。